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うちの子、問題あるかも……発達障害は早期発見がキー

出典:内閣府広報オンライン「発達障害って、なんだろう?」

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4月からお子様が入園、入学するご家庭も多いと思います。集団生活に入るこの時期は、他人の子どもの中で、自分の子どもがどう振る舞っているのかを確認できるようになります。

「あれ?うちの子、他の子と違うみたい」と、我が子に疑問を感じ始める時期なのです。場合によっては、他人の噂で我が子の異変に気がついたり、園から専門機関の受診を進められた人もいます。
今回は、子どもの発達障害の基礎知識についてまとめたいと思います。

「自閉症」や「アスペルガー」など一度は聞いたことがある障害。脳科学の発達に伴って様々な症状ごとに分化していますので、内閣府の情報を参考にお伝えしますね。

 

発達障害って、なにがあるの?

昔は、発達障害をもった子どもは「自分勝手」「変わっている」「困った子」と誤解されていました。親のしつけが悪い、教育ができていないなどと言われ、脳機能の障害だとは理解されていなかったのです。


近年では脳科学が発達し、発達障害は、脳機能の発達が関係する生まれつきの障害であること。発達障害がある人はコミュニケーションや対人関係をつくるのが苦手であることがわかってきました。


さらに分析が進むと、発達障害でも症状が少しずつ違うことなどから、現在は多くの専門的な障害名が付けられています。

 

内閣府によると、代表的な発達障害の理解は以下のとおり図で示されています。

「自閉症」「アスペルガー症候群」「広汎性発達障害」「学習障害」「注意欠陥多動性障害」など、多様です。
障害が複数重なって現われることもありますし、年齢や障害の程度、生活環境によっても症状は違ってくることを前置きしておきます。


<代表的な発達障害の理解図> 

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【1】広汎性発達障害・自閉症・アスペルガー症候群

上の図を見てください。これを見ると、代表的な発達障害がとても理解しやすく分類されています。例えば、広汎性発達障害には自閉症も含まれていることがわかります。では、少し詳しく説明します。

 

● 広汎性発達障害とは…
発達障害の総称です。コミュニケーション能力や社会性をつかさどる脳の領域の障害になります。自閉症、アスペルガー症候群が含まれます。


●自閉症とは…
自閉症は、言葉の発達の遅れ、コミュニケーション障害、対人関係や社会性の障害、一定のパターン化した行動やこだわりなどの特徴をもつ障害です。最近では、自閉症スペクトラムと呼ばれることもあります。


●アスペルガー症候群とは…
自閉症に含まれるタイプのひとつで、コミュニケーションの障害、対人関係や社会性の障害、パターン化した行動、興味や関心のかたよりがあります。自閉症とは違って、幼児期に言葉の発達の遅れがないため、障害があることが分かりにくいのが特徴です。しかし、成長とともに不器用さがはっきりしてきます。

 

 

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【2】注意欠陥多動性障害(AD/HD)

注意欠陥多動性障害は、ADやHDなどと略して呼ばれることもあります。

 

これは、集中できない、不注意が多い、じっとしていられない(多動)、だまっていられない(多弁)、考えるよりも先に動く(衝動的な行動)などを特徴する発達障害です。

 

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【3】学習障害(LD)


学習障害はLDと省略して呼ばれることがあります。

 

全般的には知的発達に遅れがみられません。ただし、聞く、話す、読む、書く、計算する、推論するなどの特定の能力を学んだり、行ったりすることに著しい困難を示す障害をいいます。

 

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どうやってきづくの?

発達障害をもつ子どもは、全般的にコミュニケーションが苦手で社会性を必要としています。そのため、集団生活に入ると、様々な問題や困難に直面することになります。

 

周囲の人に障害があることを理解されずに、適切な対応を受けられない場合、子ども本人が一番つらい思いをします。いじめや不登校、登園拒否などにも発展しかねません。

 

そのためには、まず親や周りの人が障害に気づくことが大切です。

 

以下に気づくためのポイントがあるので、ぜひ参考にしてみてください。

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どうやって接すればいい?

文部科学省により、2012年に全国の公立小中学校で約5万人を対象にした調査結果で、発達障害の可能性があるとされた児童生徒の割合は、なんと6.5%でした。

1クラスに2人程度は発達障害の子どもがいるということになります。

 

実は身近な発達障害。効果的な接し方がありますので、基本的なポイントをお伝えしておきます。

 

先にも述べましたが、発達障害は多様です。

年齢や環境など個人によって違いますので、一人ひとりの障害に応じて対応することが前提になります。

 

<ポイント1>

できたことをほめる/できないことを叱らない

 

<ポイント2>

写真や絵など視覚的な情報を添えて説明する

 

<ポイント3>

説明や指示は短い文で、順を追って、具体的に


<ポイント4>

安心できる環境を整える

 

<ポイント5>

善悪やルールをはっきりと教える


<ポイント6>

発達障害の子どもを温かく見守る

 

 

いかがでしたか?

自分の子どもに違和感を感じたら、専門機関で相談してもいいかもしれませんね。

 

親御様一人で悩むよりも、気持ちが楽になるかもしれません。仮に発達障害だと診断された場合でも、早期発見によってお子様によりよい環境を提供できると思いますよ。

 

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【参考文献】
・「発達障害って、なんだろう?」内閣府(政府広報オンライン)

http://www.gov-online.go.jp/featured/201104/